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経済産業省は向こう二カ月の製造工業生産予測指数を同時に発表するので、この動向を見れば、その後の生産の強さ、弱さなどもある程度判断できる。
しかし、この予測指数はあくまでも企業のアンケート調査による見通しであって、現実の数字とはかなりの乗離が生じることも少なくない。翌月の生産の数字はこの予測の数字と大きく異なっていることもあるから、予測の数字はあくまでも参考と考えるべきだろう。
景気判断にとって生産と出荷を結ぶ在庫の動きは無視できない。生産されたモノが順調に出荷されており、在庫が一定にとどまっていれば問題となることはあまりない。
在庫が増え過ぎるのも、減少しすぎるのも問題だ。モノの売行きが悪くなり、在庫が増えれば企業は生産を落とさざるをえない。
その結果、企業の利益が大きく減れば、工場を閉鎖したり戸社員を解雇したりしなければならなくなる。逆に、モノが売れすぎて生産が間に合わなければ在庫が減少して、モノ不足となり、購入者に迷惑をかける。
どちらも望ましいことではない。在庫には原材料、仕掛品、製品の三通りあるが、製品在庫がはけなければ、企業は生産を増やすわけにはいかない。
商品の売行きが悪ければ生産の各段階で仕掛品在庫が増えるし、仕掛品在庫の増加はまた原材料在庫の増加となる。こうして生産の各段階で在庫が増えていけば景気はなかなか上向かない。
先に述べたように、2004年には数カ月にわたって鉱工業生産が一進一退で推移し、景気調整が長引いた。これは産業の中で大きなウエートを占める電機・電子産業の在庫調整に時間がかかったことが大きな原因だった。
この時期、電機・電子製品分野では生産が過大となる一方、売行きが鈍化したこともあって、在庫が増加し、景気の停滞を招いた。一般に、短期的な景気悪化はこうした在庫調整によって発生する。

ある主要な産業で在庫調整が予想以上に長引き、商品が倉庫に山積みになってしまうと、この分野に属する企業は生産を縮小せざるをえない。在庫が適正水準にならないかぎり生産が停滞し、景気は悪化する。
しかし景気悪化の原因が在庫調整であれば、通常長期化することはないが、在庫調整が設備過剰を誘発し、さらに一雇用調整を引き起こせば、景気悪化が長期化する。

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